「平成最後の日」に考えたのは仕事との向き合い方でした
平成が終わる。
テレビでもネットでも何かと特集が組まれている。
平成という時代を振り返り懐かしむこと。間もなく新しい年号の時代が幕を開けること。そして異例の十連休。
そういったことが全部組み合わさってなんとなくふわふわとした空気が流れている気がする。
◇区切り
確かに歴史的な区切りの時期だ。
せっかくだから私も平成最後の日にかこつけてブログを書こうと思った。
……が、書けなかった。
結構な時間を掛けて考えてみたけれど、やっぱり何も出てこなかった。
私は平成に生まれた。
平成しか知らない。
年号が変わると言われてもあまりピンと来ないのだ。
よく目上の方に「ええ~平成生まれ~?」だとか「こっちは昭和の人間だからさ~」だとか謎の昭和マウントを取られることがあるが、ああいうのも正直よくわからない。
実際の生活で年号によってそんなに違いがあるのか?と思う。
単にジェネレーションギャップの象徴と言われたらそれまでだけれど。
令和になってしばらく経って、今はまだこの世にいない「令和生まれです!」という人たちと話をすることになったら私にもわかるのだろうか。
「令和は若いね~こっちは平成だからさ~」とか、私も言うようになるのかな。
結局、今日もふわふわしたまま終わりそうだ。
平成最後の日と言われても、特に何も出てこないんだから仕方ない。
(と、言いつつ、ついついコンビニで平成ありがとう酒まんじゅうを買ってしまった)
◇仕事のこと
最近、仕事のことをよく考える。
今年で五年目。
業務にもいい加減慣れてきた。
「新入社員のときに絶望したこと・社会人になってから驚いたこと」で書いた頃のように訳もわからずジタバタする時期は過ぎて、頼るばかりではなく時には頼られる立場になることもある。
以前より自分で仕事のペースや進め方をコントロールすることもでき、随分やりやすくなってきた。
でも……このままで良いのだろうか?
私は一般職だ。
将来的にどうなるかは分からないが、現時点では一般職も会社に必要な職種だと思う。
ただ、少なくとも私の勤務先では、一般職はいわゆる「腰掛けOL」でしかない。
若い女性社員が結婚するまでの間就く仕事。
あるいは、結婚して子育てをしながら働く女性が生活と両立しながらする仕事。
重い責任を課せられることはないし、重要な決断を強いられることもない。
一年間同じことを繰り返し、上司や総合職の意思決定に従い業務を行う。
誰かの決定に文句を言わず、命じられたことを淡々と行うことが美徳とされる。
頭を空っぽにして、心を無にして求められる業務に集中するのはある意味すごく気楽で簡単で、ある意味すごく虚しく、難しい部分もある。
指示を受けたとき「これはどう頑張っても失敗するだろうな……」というのが目に見えてわかるとき、代案を出すことは出来るが強く押し通す力が私にはない。
自分が総合職だったらこうやって進めるのになあ、と考えることはよくある。
保守的に立ち回るばかりでなく思い切って新しいことだって始めれば良いのに、と思うこともある。
自分で考えて創意工夫を凝らし、積極的に仕事を進めることが咎められる訳ではない。
指示を待っていたら何も進まないので勝手に進めざるを得ないし、基本的には上も放置なのでむしろありがたがられる節がある。
でも、何か失敗をしたときは別だ。
何故勝手なことをしたのか、失敗したところで責任も取れない癖に。苦労するのは誰だと思っているのか。という話になってしまう。
だから基本勝手に判断してイレギュラーな動きを起こすことは歓迎されない。
そして仮に自分の意見が受け入れられ、万が一上手く事が運んだとしても、評価を受けるのは上司や総合職の立場のみで、私に還元されることは絶対にない。
私は現状を物足りないと感じている。
やったこともないくせに、もっと責任の伴う仕事をしたい。
良い評価も悪い評価も直接受けたい。
もっとバリバリ働きたい。
できるだけ楽で安定した仕事をしたい、絶対一般職が良い!という強い意志を持って就活していた頃からは考えられないが、今の私の考えは180°変わってしまった。
人にもよるのだろうし、職場にもよるのだろうが、これからも働き続けるのであれば、あの職種に就き続けることは私には難しく感じる。
職種を変えるか、職場を変えるか。
あるいは現状のまま仕事への向き合い方を変えるのか。
幸いなことにまだまだGWは残っている。
仕事のこと。
生活のこと。
将来と過去。
理想と現実。
そういうことをじっくり考えて動き始める時間に充てたいと思う。
◇久しぶりの漫画
急に仕事についてあれこれ考え出したのには理由がある。
GWに入り久しぶりに漫画を読んだ。
私はまんまと影響を受けたのだった。
以前から気になっていた作品。
こやまゆかり先生の『バラ色の聖戦 The Future is in our Hands!』。
三十歳で二児の母である専業主婦の主人公がモデルという未知の世界に足を踏み入れのし上がっていくといったストーリー。
どんな状況でも真っ直ぐ前を向いて困難に立ち向かい続ける主人公が眩しくて爽快で、一日で全て読んでしまった。
他の登場人物も魅力的で、女性の生き方や仕事への向き合い方、幸せとは何か?などいろいろ考えさせられた。
また、親から見た子どもとの関わり方と、子どもから見た親との関わり方が、あらゆるタイプの家庭でそれぞれ描かれているのも興味深かった。
創作の世界ではあるけれど、家族の在り方は無数にあって、何をどう幸せと捉えるかは人によってまるで違うのだと思った。
そして唯一の正解だってない。
結局、あれこれ悩んで苦しんで、作り話みたいなハッピーエンドが待っているかもわからないまま、進み続けるしかないんだろうなあ。