ゆるされなかった嘘と夢

元メンヘラの自死遺族だけど幸せになりたい!

首を吊った母と元メンヘラの私について

はじめまして。

静かな沖と申します。

26歳独身、ふつーのOLとして暮らしています。

 

私が19歳のとき、母が自宅で首を吊った。

いわゆる自死遺族というやつだ。

ちなみに葬式の一週間後から大学生活が始まった。割とつらかった。

 

今まで母のことは深く考えないようにしていた。

ただ、これからの人生のことをあれこれ思い悩み転職すべきか婚活すべきかはたまたこのまま進むべきかなどとぐるぐるしているうちに「いやそもそも幸せになりたいならまずおかんのこと整理しといたほうがいいんじゃね?」という結論に至ったため、このブログを作ることに決めた。

 

身内が自殺した、という事実はなかなかカミングアウトしづらい。

しかし同時に、相手は何の気もなしに世間話として家族の話を振ってくるので、さり気なく話を逸らすか、曖昧に笑って誤魔化すことになる。

だってたかが世間話で大して親しくもない相手にそんな突っ込んだ話をしたいと思えない。

 

「母は亡くなりました」

「そうなんだ。大変だね……何歳のときに?」

「19歳のときですかね」

「結構最近かぁ。ご病気で?」

「ええ、まあ、はい」

 

みたいな会話をこれまで腐るほどしてきた。

大抵の人はこれで引き下がってくれる。

たまにアルコールが回って正常な判断力が鈍っている人や、なんでもかんでもプライベートまで突っ込んだ話をすれば仲良くなれると思っている勘違いおじさんは「何の病気?」などと聞いてくることもあるが、そういうときは悲しそうな顔で俯けば受け流せる。

 

逆に親しい相手だと、今さらヘビーな話はしづらい。なんか言ったら気を遣われそうだな、という感じもあるし。

そういう訳で、私は一度しか「母親が首を吊った」という話を他人にしたことがない。

 

誰かに話すのはエネルギーが要るし、自分だってあまり思い出したくもないし、言われた相手だって困るだろうし、別にそれでいいや。

と、思う反面、我儘な自分も確かにいたのである。

 

誰か聞いてよ!!

おかんが首吊ったんだよ!?

いきなり死んじゃったんだよ!?

数時間前まで話してたのに!!

十代の娘のこして死ぬとかありえなくない!?

ていうか私も何かできたはずなのに!!

一番近くにいたはずなのに!!

全然気づかないで死なせちゃったんだけど!?

私どうすれば良かったの!?

誰か!! 聞いて!! マジで!!!!

 

まあこんな感じで、ぎゃあぎゃあ喚いて泣き叫んでいる自分の声にいつまでも蓋をするのは可哀相だな、と思った。

昨年七回忌を終え、ようやく少しばかり客観的に母のことを捉えられるようになったということもある。

 

こんな辺鄙なブログ、どれだけの人の目に触れるはわからないけれども、死んだ母のことや元メンヘラの私のことを誰かが知ってくれたら嬉しいです。